なぜ冷凍乾燥か

冷凍乾燥
冷凍乾燥

既存の民間療法では5齢蚕を熱風で乾燥させて粉末にし、糖尿病患者に服用させました。

しかし韓国政府研究所の調査によると、熱風で乾燥させると蚕体内にある各種酵素の不活性化を招くことになります。

各種の酵素が含まれている蚕の消化液と血液は非常に酸化しやすく、空気に触れると黒く変色しながら不活化します。ですから蚕粉末を製造するにあたっては酵素の不活化を防ぐ酸化防止処理が必要になってきます。

酸化防止には化学薬品による方法もありますが、より安全な生薬として利用するためには別の方法を探す必要がありました。

そこで考案されたのが急速凍結法です。液化窒素ガスを使いマイナス一七〇℃で急速冷凍し、マイナス五五℃で四八時間乾燥させれば人に有害な化学薬品を使うことなく蚕粉末の酸化を防ぐことができます。

冷凍乾燥と熱風乾燥では血糖上昇を抑制する効果にも大きな違いがあります。

また、人工飼料だけで飼育された蚕の効果は、極端に低くなりました。

 

処理別蚕の血糖上昇抑制効果

冷凍乾燥した蚕 67%
熱風乾燥した蚕 55%
人工飼料の冷凍乾燥蚕 34%