マウスの糖尿病を予防

蚕粉末によるマウスの糖尿病実験
蚕粉末によるマウスの糖尿病実験

マウスに高炭水化物エサを与えて血糖値の変化を見ると下の表のようになりました。

マウスに高炭水化物のエサを与えると急激に血糖値が高くなります。

高炭水化物エサ投与後四週目の血糖値は一五七㎎/dlで、一般のエサを与えたマウスより六三㎎/dlも高くなりました。

高炭水化物エサと共に蚕抽出物を与えると、二週目までは大した差は見られませんが、四週目には一一五㎎/dlとすばらしい血糖降下効果を示しました。

十週目に入るともう一般エサのマウスと全く変わらない血糖値になりました。

日本での糖尿病患者の九八%以上は過食・運動不足・ストレスから発症したインスリン非依存型ですから、この蚕粉末は糖尿病予防に大きな効果が期待できます。

実験開始十週目には高炭水化物エサのみのグループは、「高インスリン血症」を示しはじめます。

体重には大きな差がないにもかかわらず高インスリン血症を示したということは高炭水化物エサグループのマウスはインスリン抵抗性を現し始めていると推察されます。

蚕粉末を与えたグループではこのような高インスリン血症が抑えられていることから、蚕粉末は小腸内グルコシダーゼの活性を鈍らせ、不必要なインスリンの分泌を抑制したものと解析されます。

蚕粉末の毒性に関しては、韓国科学研究所が一九九五年にSD系統ラットを使って調査実験を行いました。

二週間かけて、投与グループと非投与グループの様子をオス、メス別に毎日記録しました。

実験で投与した蚕粉末量は五、〇〇〇㎎/㎏で、体重六〇キログラムの人間ならば一日三〇〇グラムという非常に多い量です。これは錠剤タイプ(270mg)で換算すれば約一、一〇〇錠分という大用量です。これだけ大量の蚕粉末を投与したにもかかわらず、実験の結果両グループとも死亡率、病症、体重変化での差は皆無でした。

この毒性実験によって明らかになったように、蚕粉末の安全性は極めて高いことが認められています。

 

飼料別血糖値の変化(mg/dl)

飼料別グループ 2週目 4週目 10週目
一般エサのみ 101 94 127
高炭水化物エサのみ 133 157 158
高炭水化物エサ+蚕抽出物 133 115 128